ブログ休みがちに。
それはさておき、スーザン・ボ・イール(ベース:何ちゅう名前だ…)を迎えた流血ブリザードが、この5日にアルバム2枚を同時リリースしている。
2枚同時とはいえ、彼らが同じメンバーでアルバムを2枚出すのはバンド史上初めて(!)のはず。
『アンチェインオーバーキル』
こちらはオリジナル・アルバム。
パンクでアナーキーな曲とユニークで笑える曲、というのは元々流血ブリザードの両輪だが、このアルバムではその二面性が更に両極に振り切れた感がある。
拝金主義にヘイトを叩きつける「マネー ザ ゴッド」、この世は無理ゲーで、自分たちは操られていると叫ぶ「RPG」、風呂にも入れない抑鬱状態を歌う「SICK PARADE」、つのる自己嫌悪の感情を英詞で表現した「I hate me」があり。
かと思えば母親への愛と感謝を歌い上げるハードコア・パンク「OKAN OOKINI FOREVER」、”自分くらいは自分をゆるそ”という歌詞が多くの人の救いになりそうな「しゃーない」、上田正樹かジャッキー・チェンかというコテコテの関西ブルーズ/AOR(?)「MY SWEET HOME OSAKA」がある。
そしてひたすら自分への愛を歌う(「I hate me」とは真逆の)名曲「I LOVE ME」ではなんとMAD3のEDDIEがギター・ソロを弾いているという…。
他にも益子寺かおり(ベッド・イン)や関口マーフィー(背前逆族)など豪華ゲスト参加。
元々ベーシストではなかったはずの(ザ☆ダッチワイフでは亀山スーザン久美子としてヴォーカルを担当していた)スーザン・ボ・イールが実にナイスなベースを弾くのにも驚かされる。
流血ブリザードのオリジナル・アルバムとしては、間違いなくここまでの最高作だろう。
『FUCK OFF, WE MURDER!!!』(画像)
そしてこちらは、多分世界初ではと思われるGGアリンのトリビュート・アルバム。
アートワークからも一目瞭然なユダ様(ヴォーカル)のGG愛と、それにかねてより触発され続けてきたであろうメンバーの気合が炸裂する1枚。
(アルバム2枚とも、写真は菊池茂夫、録音は中村宗一郎が担当している。スタッフ体制的にもばっちりだ)
冒頭のMCがANTiSEENのジェフ・クレイトンでびっくり。
「Bite It You Scum」「I Wanna Fuck Myself」「Kill The Children, Save The Food」「Outlaw Scumfuc」をはじめとして、ベストに近い選曲。
(個人的にはあと「Gimme Some Head」とかも欲しかったけど)
一方でアレンジは単にGGのコピーにとどまらない、流血ブリザードのオリジナルなアイディアを随所に取り入れたモノになっている。
シンガロングなハード・パンクになった「I Wanna Fuck Myself」にも驚いたが、「When I Die」をエレクトロに料理しているのには更に驚かされた。
下北沢MURDERJUNKIESによる全14曲中9曲の歌詞対訳も素晴らしい。
歌詞が全曲でないのは、DESTROY ALL MONSTERS「You're Gonna Die」のカヴァーである「Die When You Die」などが含まれていることからして納得だろう。
ちなみに今回のアルバム2枚とも14曲入りなのは、偶然らしい。
海外も含め、既に確たる人気を得ている流血ブリザードだが。
今回の2枚のアルバムを通じて更に彼らを知る人が増えること、そして若い人たちにもGGアリンという傑出したパンク・ロッカーの魅力が伝わることに期待したいところだ。



