HAWKWINDの本・その9

HAWKWIND THE ILLUSTRATED COLLECTORS GUIDE.jpgHAWKWIND本『THE ILLUSTRATED COLLECTOR'S GUIDE TO HAWKWIND』。
”HAWKWIND CONCERT DATES”に続いては、”THE HAWKWIND 7" SINGLES & EP'S”が載っている。
(画像付き)

これまたロバート・ゴドウィン氏、よく集めたモノですね…。
例えば「Silver Mechine」の7inchだけでも…えーと、19枚も載っている(!)。
で、「Silver Machine」の7inchと言いながら、中にはとんでもないモノもある。
例えば台湾盤(!)の4曲入りEP。
4曲入りと言ってもHAWKWINDの4曲ではなく、「Silver Machine」以外はオリヴィア・ニュートン・ジョン(!!)「Just A Little Too Much」、SLADE「Mama Weer All Crazee Now」、リトル・エヴァ(!!!)「The Locomotion」という、あまりにも謎過ぎる組み合わせ。
しかもA面1曲目が「Silver Machine」なのに、スリーヴの写真はSLADE…。

もっと凄いのはこれまた台湾盤のEPで、B面にELECTRIC LIGHT ORCHESTRA「10538 Overture」とHAWKWIND「Silver Machine」が収録されている一方で、A面の「Seaside Shuffle」と「From My Head To My Toe」は誰の曲だかわからないという…(!)。
俺は当然このEPは持っていないが、「Seaside Shuffle」はTERRY DACTYL AND THE DINOSAURSの1972年のシングル(全英2位)、「From My Head To My Toe」はこれまた72年のバリー・ライアンのシングルではないかと思う。
インターネットが未発達だった90年代初頭、ロバート・ゴドウィンには調べようがなかったのだろう。

続いては”THE HAWKWIND 12" SINGLES & EP'S”。
LPと同じサイズのレコードに45回転で2~4曲を収録し、7inchよりもLPよりも音質が良いとして80年代の一時期もてはやされ、その後すぐCDに取って代わられて廃れてしまった12inchシングル…は、流石に11枚と少ない。
その中にはこのブログで紹介したEP/ミニアルバム『THE EARLY YEARS LIVE』(https://lsdblog.seesaa.net/article/505100422.html)もある。

ああ、HAWKLORDSの「25 Years」も載ってるなあ。
80年代に中古盤屋で見かけたモノだ。
俺は当時HAWKLORDSが何なのかも知らず、買わなかった。
買っときゃ良かったねえ…。

Let Your Body Learn

BEACH BOYS.jpgスポーツとは無縁な人生を送ってきた。
走るのもボールを投げるのも跳び箱を跳ぶのも鉄棒をやるのも全部嫌いだし苦手だし下手。
体育がダメな人。

しかし、親からもらったこの頑健な体。
体を動かすの自体は全然嫌いではない。
オール遊びをしていた頃は毎週のように朝まで踊っていたし。

あと、個人的にはセックスもスポーツの一種ではと思っているのだが。
一方で、リビドーをスポーツで”昇華”するなんてのもよく聞く話だ。
つまり、体を動かすことはメンタルの安定にも役に立つというワケで。

実際、体を動かすことでノルアドレナリンとセロトニンが活性化し、うつ状態などのメンタルを改善するのではないかと考えられているのだそうで。
(ただしコレはまだ動物実験の段階で、臨床例はまだないとか)
また、体を動かすことでストレス抵抗性が増大し、視床下部ー下垂体ー副腎皮質系の反応が過剰になるのが抑制され、これまたメンタルの安定に寄与するという。
更に、体を動かすことにより脳内の「脳由来神経栄養因子」が増え、コレもうつ状態の改善に役立つとか。

実際、適度な有酸素運動を行なうことによってうつの症状が改善された、という…コレは実際に検証され、論文にもなっているそうで。
(まあうつの人が運動するの自体大変だと思うけどね…)
うつだけではなく、有酸素運動を行なっている高齢者は海馬の体積が増加したというデータもある。
つまり運動はメンタルだけじゃなく認知症予防にも有効なワケか。

俺自身は、在宅時の大半の時間を部屋にこもって仕事に費やす生活を送っているが。
一方で主に歩くことを中心に、けっこう体を動かしてもいる。
今日現在身長181cm、体重65.5kg。
肥満とは10年以上縁のない体型は、何より貧乏のたまものではあったとはいえ(こういうのたまものって言うのかなー)、メンタル最悪で仕事も金も全然ないという時期でも、というかそういう時こそ、努めて散歩をしたりしていた。
今はメンタルは人一倍安定している方だと思うし、そこそこ貧乏なくせに自己肯定感はけっこう高い。
やっぱり体動かした方がイイですね。


…とか言って、今は記事タイトルの元であるNITZER EBBじゃなくて、デニス・ウィルソン以外サーフィンは出来なかったという(!)THE BEACH BOYSを聴いてるんだけどね。

MICHAEL ROTHER/FERNWARME(1982)

MICHAEL ROTHER.jpgミヒャエル・ローター(元NEU!~HARMONIA)、4作目のソロ・アルバム。
ミヒャエルのソロ作はどれも良いけど、俺が初めて買ったのがコレだったので、思い入れは一番深い。
(タイトルは、本当はAの上にウムラウトがある)

1965年にSPIRITS OF SOUNDというバンド(ドラマーはその後KRAFTWERKに参加するヴォルフガング・フリューアだったそうで!)を結成して活動していたミヒャエル・ローター。
その後KRAFTWERKを経てクラウス・ディンガーとNEU!を結成し、CLUSTERとのコラボレーションであるHARMONIAでも活躍。

1977年にアルバム『FLAMMENDE HERZEN』でソロ・デビューを果たしたミヒャエル・ローターは、その後『STERNTALER』(78年)、『KATZENMUSIK』(79年)、そして『FERNWARME』と、一貫してヤキ・リーベツァイト(CAN)にドラムを任せてきた。
そしてミヒャエルとヤキとのコラボレーションはこのアルバムで最後になる。
一方、ここまでの3作でプロデューサーを務めてきたコニー・プランクが制作から外れ、本作はミヒャエルが自身でプロデュースした最初のアルバムとなった。

まるで打ち込みのようにジャストなのにグルーヴ感抜群なヤキ・リーベツァイトのドラムに乗せて、ミヒャエル・ローターのギターとエレクトロニクスが浮遊する。
派手なところはまったくないが、全編に優しいメロディが満ち、ただひたすらに気持ちのイイ世界。
本当にリラックスして聴ける。

前3作に較べるとあちこちにエスニックなテイストが聴かれるのがまた良い感じ。
音の桃源郷。
アルバム・タイトルを直訳すると”温暖な地域”とかそんな感じみたいだけど、”熱地帯”という邦題はいかにもナイス。
(コレはLP時代に国内発売された時からの邦題で、このアルバムは当時初めて日本でリリースされたミヒャエルのソロ作だという)

この後フェアライトを導入したミヒャエル・ローターはヤキ・リーベツァイトと別れ、演奏も制作も一人で行なう完全なソロ体制となる。
一方でHARMONIA以来の仲であるディーター・メビウスとのコラボレーションもアリ。
1999年12月にはメビウスと来日も果たし、その時のライヴも素晴らしかった。
2009年に本作を含む初期ソロ・アルバム4枚が紙ジャケCD再発された時には、インタヴューすることも出来た。

その2009年の再発盤CDには90年代録音のボーナス・トラックが3曲収録されているが、アルバム本編から続けて聴いてもまったく違和感がない。
恐ろしいほどブレのないミヒャエル・ローターであります。

KRAFTWERKで一時期だけ活動を共にしたフローリアン・シュナイダー=エスレーベンも、NEU!の盟友クラウス・ディンガーも、そしてディーター・メビウスももうこの世の人ではないが。
76歳のミヒャエル・ローターはいまだ健在。

大昔のラジオ・テレビ欄(その8)

バニーズ.jpg相変わらず「朝日新聞写真館since 1904」のラジオ・テレビ欄を(以下略)

1967年。
ここまでは55年以降毎年6月1日のラジオ・テレビ欄(62年からはテレビ欄の方が先に来る)が掲載されていたのだが。
67年に限っては、6月1日から7日までの1週間分が載っている。
それだけ放送史上にいろいろあった年、ということか。
ロック史上ではサイケデリック全盛期である。
日本ではグループ・サウンズ・ブームであった。

で、1967年6月1日(木)。
NHKテレビでは20時から『ふるさとの歌祭り』。
はいはい子供の頃観てました。
宮田輝アナウンサーの「お晩でございます」ってやつね。
22時半からは「暴走するサーキット族」。
この頃はまだ暴走族という言葉はなかった。

日本テレビでは19時から『ファンファンショー』。
最終回。
出演は荒木一郎他。

TBSテレビでは18時半から『スーパー・ジェッター』。
そして朝7時20分から『ヤング720』!
おお、あの伝説(?)の…。
出演はバニーズ他。

フジテレビでは19時から『ハリスの旋風』。
60年近く経った今でもちばてつやが現役って凄いね…。
21時半からの『スター千一夜』、出演はザ・スパイダースと女親衛隊。
お、女親衛隊…。
一部のアイドルファンを指していた”親衛隊”というナチズムめいた(?)用語は今では死語だが、GSの頃に登場していたのか…。
そして朝8時15分から『ママとあそぼう!ピンポンパン』。
おお、コレも子供の頃観てましたわ…。
9時からは『小川宏ショー』。

NETテレビでは16時45分から『ローハイド』の再放送。
19時半から『野生の王国』!
コレも大好きだったなあ…。
そして朝7時25分からは『狼少年ケン』の再放送。

NHK第一では21時半から「ミニスカートをはいたソ連」。
共産圏でミニスカートって、自由化が進んでいた1968年頃のチェコスロヴァキアぐらいかと思ってたけど、67年のソヴィエトでもそうだったのか…。
NHK FMでは19時20分から『ジャズ・フラッシュ』で「新主流派特集」。
カウント・ベイシー、オスカー・ピーターソン、アート・ペッパー、ソニー・ロリンズ他。
なるほど、このへんが”新主流派”ですか…。

FM東海では21時から「ハリー・ベラフォンテ・カーネギーホール・コンサート」。
文化放送では18時半から「レインボウズ」。
…って、「Balla Balla」のTHE RAINBOWSだよね?
20時25分からの『青春パレード』には”スパイダース、ジャガーズほか”とある。
21時からは『今晩は!あなたの番よ』。
”「グリーングリーン」他”とある。
そうか、あのへんもこの頃か…。

ニッポン放送では23時から『ジャニーズ・ジャンプ』、23時半から『フォーク・ビレッジ』。
深夜12時15分から「フォー・シーズンズ」。
一方で12時45分から「歌マヒナ・スターズ」、1時半から「歌 青江三奈他」。

ラジオ関東では21時20分から「マーサーとバンデウス」。
コレはもちろんMARTHA & THE VANDELLASのことであろう。
そして22時半からは『フォーク・カプセル』。
深夜12時からは「ザ・フィンガース他」。

この時点ではサイケデリックのサの字もないが、とりあえずGSがお茶の間に浸透しつつある様子はよくわかりますねえ。

THE PUNK BEST

SEX PISTOLS.jpg先日の『ディスクユニオン[カタログ・ブック]』に続いて、本棚からこれまたDISK UNIONの『THE PUNK BEST』という小冊子が出てきた。
平綴じの『カタログ・ブック』とは違って、20ページの薄いやつ。
何年に制作されたモノなのかは何処にも書いてない。

最初のページが”日本人パンク”で、次の”70s”が3ページなのに対してこちらは4ページある。
なるほど。
THE 5.6,7,8's『PINHEEL STOMP』、BALZAC『13 STAIRWAY THE CHILDREN』、bloodthirsty butchers『Kocorono』、BRAHMAN『A MAN OF THE WORLD』、COCOBAT『COCOBAT CRUNCH』、eastern youth『孤立無援の花』、FIRESTARTER『FIRESTARTER』、GOING STEADY『BOYS&GIRLS』、Hi-STANDARD『GROWING UP』、KEMURI『LITTLE PLAYMATE』、LAUGHIN' NOSE『LAUGHIN' COMPLETE AA TRACKS』、REGISTRATORS『TERMINAL BOREDOM』(https://lsdblog.seesaa.net/article/201607article_1697.html)、RUDE BONES『GET MAD NOW』、SLIGHT SLAPPERS『SELFISH WORLD CALLED FREEDOM』、THE STALIN『STOP JAP』、ヌンチャク『ヌンチャク』他…。
うーん、持ってないやつとか、持っててもこのブログで紹介したことないの多いな。
日本のパンクの各サブジャンルに目配りしている一方で、ガレージ系のTHE 5.6.7.8'sやMAD3やSUPERSNAZZやTEENGENERATEが載っているのにGUITAR WOLFがないのは何故だろう。

で、”70s”。
THE CLASH(2枚)、THE DAMNED、SEX PISTOLSはもちろんあるが、THE JAMとTHE STRANGLERSがない。
ふむ。
一方で、AUTOMATICSとかNEON HEARTSとかTHE RADIATORSとかSATAN'S RATS(!)とかが載ってるんだねえ。
なるほど。
アメリカのバンドでは(枠に限りがあるというのに)RAMONESが3枚。
TELEVISIONがあってRICHARD HELL & THE VOIDOIDSがないというのはかなり意外。
このチョイスからするとパティ・スミスがないのは仕方ないだろう…と思いつつ、X『LOS ANGELES』(https://lsdblog.seesaa.net/article/515900048.html)はあるのかあ。

続く”POWERPOP”は1ページ、11枚。
えっ、1枠空いてるやん。
もう1枚紹介すれば良かったのに、と思ってしまう。
THE BEATは『THE BEAT』と『KIDS ARE THE SAME』の2in1が載っている。
NIKKI AND THE CORVETTES『NIKKI AND THE CORVETTES』(https://lsdblog.seesaa.net/article/514973073.html)はジャケット違いの輸入盤CD…ということは、ははあこの小冊子が出たのは、『NIKKI AND THE CORVETTES』が国内CD化される2008年以前のモノというワケか。
で、LOLASの『SILVER DOLLAR SUNDAY』(01年)が載っていて”2002年には初来日も果たしていて”と書かれているので、つまりこの小冊子は03~07年ぐらいの間に出たモノと推理。

”GARAGE”は1ページで10枚。
うーん、12枚載せられるんだから12枚にしときゃ良かったのに。
THE CRAMPSやDETROIT COBRASやDMZやTHEE HEADCOATS。
60年代ガレージから唯一THE SONICS。
ありゃ、このブログで紹介したことあるやつが1枚もない。

”HARDCORE”というページはなく。
80年代のハードコア勢はTHE ADICTSやCH3やTOY DOLLSなんかと一緒に”80s”4ページにまとめられている。
ほう。
DISCHARGE(2枚)、THE EXPLOITED、G.B.Hはもちろん。
BLACK FLAG(2枚)、DEAD KENNEDYS、HUSKER DUももちろん。
おおむね順当なチョイスと思われる中で、DESCENDENTSとMISFITSが2枚ずつというのが目を引く。

以下、”FAST”(CHARLES BRONSONとか)、”EMO”(FUGAZIとかLEATHERFACEとか)、”90s~現在”(BAD RELIGIONとかCONVERGEとかGREEN DAYとかTHE MUFFSとかSNUFFとか)、そして”Oi””SKA””NEOROCKA/PSYCHOBILLY”と続く。
途中からレイアウトかなり苦しくなっている。
ともあれ単なる名盤ガイドではなく、CDショップ店員ならではのセレクトと言うべきだろう。
当然、当時の店頭での売れ行きや再発状況なんかも影響していたはずで。
SATAN'S RATS『WHAT A BUNCH OF RODENTS』なんて、今買おうと思ってもそのへんにないだろう。
(前からこのブログで紹介しようと思いながら、棚上げのままになっている。いつか紹介します)


とりあえず今は、冊子には影も形もないボストンのLA PESTE(https://lsdblog.seesaa.net/article/514641609.html)を聴いている。
カッコいいですよLA PESTE。

LUCIFER'S FRIEND/BANQUET(1974)

LUCIFERS FRIEND.jpgLUCIFER'S FRIENDの恐るべきポテンシャルを明らかにした4thアルバム。

ハンブルクで活動していたASTERIXを前身として、1970年結成。
THE YARDBIRDS、ジミ・ヘンドリックス、CREAM、VANILLA FUDGEといった60年代のヘヴィ・ロックを聴いて活動を始めていたメンバーたちは、その後LED ZEPPELIN、DEEP PURPLE、BLACK SABBATHなどの英国ハード・ロック勢の影響を受け、LUCIFER'S FRIEND結成時には英国風のハード・ロックにフォーカスしていた。
しかし71年の1stアルバム『LUCIFER'S FRIEND』収録の代表曲「Ride The Sky」から、ハード・ロックなのにヘンな(?)フレンチ・ホルンが入るという一筋縄で行かなさを感じさせるバンドだった。

『BANQUET』でのバンドはイギリス人のジョン・ロートン(ヴォーカル)、ペーター・ヘスライン(ギター、パーカッション)、ディーター・ホーンズ(ベース)、ペーター・ヘヒト(ピアノ、オルガン、シンセサイザー)に、前作『I'M JUST A ROCK'N'ROLL SINGER』(1973年)にゲスト参加し、本作から正式メンバーとなったヘルベルト・ボーンホルト(ドラム:元THE RATTLES)。
で、サックス、トロンボーン、フルート、フレンチ・ホルン、バスーン、オーボエ、トランペットという管楽器隊と、チェロ、ヴィオラ、ヴァイオリンのストリングス・セクション、更にコーラスと、30人以上のゲスト・ミュージシャンが参加した人海戦術の大編成。
(ホーンズとストリングスのアレンジはクラシックを学んでいたヘヒトが担当している)

1曲目「Spanish Galleon」、エレクトリック・ピアノとドラムから始まる、まるで同時期のSANTANAみたいなイントロから、ブラス・ロック的なホーンズ、そして流麗なストリングスに乗せてジョン・ロートンが静かに歌い始めるまでに2分半。
(今の若い人には聴いてもらえないやつ…?)
勇壮なホーンズとめくるめくストリングスの上でジョンが叫ぶサビ…ってかコレ全然ハード・ロックじゃないやん。
ところがそれが恐ろしくカッコいい。
そしてこの曲12分近くある。
以下、一番短い曲が3分40秒で、10分超の曲がもう1曲。
ラテン・ジャズとブラス・ロックをフュージョンさせたような楽曲がアルバム1枚続く。
いや、コレ全然ハード・ロックじゃないやん。
ところがそれが恐ろしくカッコいい。
(2回言ってみた)
バンドは『I'M JUST A ROCK'N'ROLL SINGER』からブラス・ロック的なアプローチを試みていたとはいえ、ここでの振り切れっぷりは恐ろしい。

もちろんハード・ロックそのものなハイトーン・ヴォーカルや速弾きギターも存分にフィーチュアされている。
そしてかつて”ザワー・クラウト・ロック”と呼ばれたビート・バンド出身のヘルベルト・ボーンホルトがかなりの名手。
(「Spanish Galleon」では彼のドラム・ソロもある)
いやあ、この全部乗せみたいな特異なハード・ロックの素晴らしさよ。
(しかもほとんどの曲が1テイクだったとか)

編成を含む大胆なアプローチは、LUCIFER'S FRIENDが2ndアルバム『WHERE THE GROUPIES KILLED THE BLUES』(1972年)以降ライヴをやらない、スタジオ・ユニット的な活動となっていたことが影響していたのでは。
(『WHERE THE GROUPIES KILLED THE BLUES』の時点でも、既にゲスト陣をフィーチュアした現代音楽的なアレンジを聴かせていた)
後期のTHE BEATLES同様、彼らはアルバムの内容をステージで再現することをまったく意識しないで活動していたのではと思われる。
(メンバーは当時多くのセッション仕事をやっていて、LUCIFER'S FRIENDとしてツアーする方が儲からない…どころかむしろプロモーターに搾取されて借金が増えるという状態だったのだそうで)

ともあれ実にユニークなアルバム。
実際メンバーはジャズ・ロックやラテン・ロックやブラス・ロックも好んでいたらしいので、本当にこの頃やりたかったことを全部突っ込んだ意欲作だったのだろう。
ジョン・ロートンはこの『BANQUET』をLUCIFER'S FRIENDの最高傑作としていたという。

その後1976年に5thアルバム『MIND EXPLOSION』をリリースしたLUCIFER'S FRIENDだったが、同年にジョン・ロートンが脱退し、URIAH HEEPへ。
(彼はそこでも素晴らしいヴォーカルを聴かせる)
バンドが新たに迎えたヴォーカリスト、マイク・スターズ(元SPINNING WHEEL、COLOSSEUM Ⅱ他)が英国人だったことは、ジョンの後任として英語でロックするにはドイツ人シンガーではありえないということだったのか。
マイクをフィーチュアしてライヴ活動を再開しつつ2枚のアルバムを出したLUCIFER'S FRIENDは、ジョンを復帰させて81年にメタリックな8thアルバム『MEAN MACHINE』をリリースするも、82年に解散となる。

しかしジョン・ロートンとペーター・ヘスラインは90年代にLUCIFER'S FRIEND Ⅱとして活動。
その後2014年には本格的にLUCIFER'S FRIEND再編を果たす。
そして16年にまさかの来日。
ただし再編後の活動も長くは続かず、ディーター・ホーンズが20年12月に74歳で、ジョンが21年6月にやはり74歳で亡くなっている。

ペーター・ヘスラインはその後ソロ活動中。
LUCIFER'S FRIEND再編に加わらなかったペーター・ヘヒトはスウェーデンで画家として暮らしているという。

今年初DJ

SCREAM AND SOUNDZ FEB 2026.jpgはい、2026年のDJ一発目です。
お馴染み「SCREAM&SOUNDZ」@西荻窪PitBarでございます。







2月13日(金)@西荻窪PitBar
SCREAM&SOUNDZ

・MONE¥i$GOD
・teet.H
・おまえ
・NANOX

DJ大越 よしはる
SHOP棘男

open&DJ start! 18:00
Live start!19:00

Adv 2000¥EN
Door2300¥EN
NO DRINK CHARGE!!


さあ今回も楽しい選曲をしますよ。
皆様、是非お越しください。
ヨロシクです。

HAWKWINDの本・その8

HAWKWIND THE ILLUSTRATED COLLECTORS GUIDE.jpgHAWKWIND本『THE ILLUSTRATED COLLECTOR'S GUIDE TO HAWKWIND』。
”23 YEARS ON - A BRIEF HISTORY OF HAWKWIND”に続いては、”A GUIDE TO THE KEY HAWKWIND RECORDINGS”というページ。
『HAWKWIND』(1970年)から『ELECTRIC TEPEE』(92年)までのオリジナル・アルバムと、それに準じるような重要なアルバム(『GLASTONBURY FAYRE』『GREASY TRUCKERS』など)がリリース順に掲載されている。
1~4行のテキストのみで、ジャケット画像はないのだが、『THE NEVER ENDING STORY OF THE PSYCHEDELIC WARLORDS』の同様のページでは編集盤の類も全部リリース順に並んでいてちょっとわかりにくかったのが、こっちの本では編集盤は”OTHER SIGNIFICANT ALBUMS”として別にまとめられているので、わかりやすい。

こうして見ると、把握不可能な数のアイテムが出ているHAWKWINDといえど、オリジナル・アルバムは大体1年に1枚ずつ出している、普通の(笑)バンドだということがよくわかる。
『P.X.R.5』(1979年:https://lsdblog.seesaa.net/article/502604757.html)がHAWKLORDS『25 YEARS ON』(78年)より前に録音され、後になってリリースされたことも説明されている。
『ZONES』(83年)や『OUT & INTAKE』(87年:https://lsdblog.seesaa.net/article/503336880.html)のようにオリジナル・アルバムなのか微妙なモノには”A semi-compilation”とか書いてあるし。
”OTHER SIGNIFICANT ALBUMS”は『BBC RADIO ONE IN CONCERT』(https://lsdblog.seesaa.net/article/201711article_5.html)や『STASIS』(https://lsdblog.seesaa.net/article/498183248.html)や、この本が封入されていた『CALIFORNIA BRAINSTORM』(https://lsdblog.seesaa.net/article/202111article_29.html)、『MIGHTY HAWKWIND CLASSICS』(https://lsdblog.seesaa.net/article/201705article_7.html)など、このブログでも紹介したアルバムを含む9枚。

続いては”PERSONNEL ON THE KEY RECORDINGS”(アルバム毎の参加メンバー一覧)と”HAWKWIND FAMILY TREE”(時期毎の編成一覧)。
『ELECTRIC TEPEE』でのトリオ編成は第31期ということになるんですってよ。
(では今は第何期…)

圧巻なのは”HAWKWIND CONCERT DATES”。
1970年1月28日、ロンドンのALL SAINTS HALLでの初ライヴから、92年12月14日BOURNEMOUTH ACADEMYまでの全ライヴ日程。
93年当時によくこんなの調べたよなあ。
(都市名だけで会場が書いてないのもあるが)
なるほど、78年3月27日のサンフランシスコ・OLD WALDORFを最後に、その後89年9月24日トロントのDIAMONDまで、北米でのライヴはないな。

合間のあちこちに、ポスターやフライヤーの画像が挿入されている。
1974年1月25日・26日にエドモントンのSUNDOWNで行なわれた2日連続のライヴは…おお、ティモシー・リアリー(当時収監されていた)に捧げられていますね。
『THE NEVER ENDING STORY OF THE PSYCHEDELIC WARLORDS』には87年12月12日にリーズで行なわれたイヴェント「ACID DAZE」のフライヤー画像があったが、こっちの本にはロンドンで8月23日に開催された同名イヴェントのが。
HAWKWIND以外のラインナップはDOCTOR & THE MEDICS、NAZ NOMAD & THE NIGHTMARES(=THE DAMNED)、GAYE BIKERS ON ACID、PINK FAIRIES、POP WILL EAT ITSELF、OZRIC TENTACLES(”OZRIC TENTACLE”と誤表記)、VOODOO CHILD…という凄いメンツ。
ウェールズのクライロという村で89年9月16日(11年ぶりの北米ツアーに出る直前)に行なったライヴは、いわゆるニュー・エイジ・トラヴェラーズへのベネフィットだったようだ。
ブリジット・ウィシャートが在籍したHIPPY SLAGSなどが帯同している。
しかしまあロバート・ゴドウィン氏、よくコレだけ集めたもんですね…。

KRAFTWERK/TRANS-EUROPE EXPRESS(1977)

KRAFTWERK TRANS EUROPE EXPRESS.jpg昨夜からPC絶不調、一夜明けても変わらず、再起動してどうにかなった。

ともあれKRAFTWERKの6thアルバム。
まあ名盤過ぎて今更俺なんぞが言うこともそんなにないんだけど。

オリジナルのドイツ盤では表ジャケットがメンバーの白黒写真だったが、アメリカ盤や日本盤ではドイツ盤の裏ジャケットに使われていたカラーの画像が表に来ている。
個人的にはこっちの方が好き、というか、ドイツ以外では確かにこっちの方がアピールしたのでは、という気がする。

ともあれ『AUTOBAHN』(1974年:https://lsdblog.seesaa.net/article/201908article_15.html)の裏ジャケットに見られた、メンバーのヒッピー風の外見が完全に一掃され。
(ってかメンバー自体違うが)
およそロック・バンドとは思えない、短髪に背広にネクタイ姿のメンバー4人。
モミアゲはない。
YELLOW MAGIC ORCHESTRAに先駆けたテクノカット。
このポートレイトはマネキンを意識したモノだったという。、
つまり「Showroom Dummies」か。
そしてメンバーはワイマール共和国時代の音楽や文化にかなり影響されてもいたそうで。

シンセサイザー類と、カール・バルトス&ヴォルフガング・フリューアによるエレクトリック・パーカッション。
フローリアン・シュナイダー=エスレーベンは最早フルートを吹いてはいない。
徹底的に削ぎ落とされた、簡潔にもほどがあるミニマル・サウンド。
それでいて、『AUTOBAHN』や前作『RADIO-ACTIVITY』以上に、明確にポップに振り切った方向性を聴かせる。
”ヨーロッパ特急”をテーマにしたタイトル曲は明らかに『AUTOBAHN』の延長線上にあったものの、もっとずっとポップだ。

歌モノと言えるところまでヴォーカルを前面に出すようになったのも大きい。
冷徹なまでの電子音にラルフ・ヒュッターらのもっさりしたヴォーカルとコーラス…という組み合わせもポップに響く。
一方で「Franz Schubert」を聴くと、彼らの根底にやはりクラシックがあることを思い起こしたりも。
(スタジオに”フランツ・シューベルト”という男が訪ねてきたことにインスパイアされた曲だそうで、クラシックのシューベルトが直接的にどうこうという曲ではなさそうなのだが)

それにしても、「Showroom Dummies」冒頭のカウント”Eins, zwei, drei, vier”がRAMONESの”1234!”のパロディだって本当かね。
そこでRAMONESがこの曲を演奏したら、と想像してみる。
いや…シンプルなリズムとリフの反復、RAMONESがダウンピッキングでパンク・ロック化したら、けっこうハマったのではという気がする。
(余談だがRADIO BIRDMANが初期のライヴで「Radio-activity」を演奏していたらしい、という話はずっと以前に書いた)
ともあれ「Trans-Europe Express」にイギー・ポップとデイヴィッド・ボウイの名前が出てくることからしても、当時のKRAFTWERKがドイツ以外のポップ/ロックの動向をかなり熱心にチェックしていただろうことが窺われる。
(ちなみに『RADIO-ACTIVITY』以降の彼らが契約したキャピトル・レコーズは、THE BEACH BOYSを擁していた)

『AUTOBAHN』は電子音による高速道路=ドイツの戯画といった趣だったが、『TRANS-EUROPE EXPRESS』はパリからウィーンを経てデュッセルドルフに至る、電子音によるヨーロッパ=冷戦における西側の戯画というか。
シングル「Trans-Europe Express」は全米67位。
アルバムは全英49位、全米119位。
アメリカがKRAFTWERKを評価するのはもっと後のことだった。
その後黒人たちがKRAFTWERKを”再発見”。
アフリカ・バンバータが「Planet Rock」で「Trans-Europe Express」をサンプリングしたのは80年代も半ばになってからだ。

食べてうつ抜け?

中学生棺桶.jpg神経伝達物質はたんぱく質から作られる。
しかしたんぱく質さえあればイイというモノでもなく。
神経伝達物質の合成には、ビタミンB6や葉酸といったビタミン類が必須だという。

やはりビタミンは大事。
特に葉酸は、不足するとうつ病リスクが高くなることがわかっている。

葉酸の1日当たりの必要量は、大体400マイクログラムとのこと。
ほうれん草で換算すると2束。
ええ~…毎日そんなにほうれん草食えないよ。
ともあれ鬱々としてる人は出来るだけほうれん草食った方がよさそうね。

鉄分の不足もうつのリスクを高めるという。
うつに限らず、鉄分の不足は焦燥感やイライラ、集中力の低下にもつながるとのこと。
ピロリ菌に感染していると鉄分が吸収されにくくなるそうだから、胃癌のリスク云々だけじゃなくてピロリ菌って厄介なのね。

ちなみに鉄分には動物性の食品に多いヘム鉄、豆や野菜に多い非ヘム鉄があって、体に吸収されやすいのはヘム鉄の方。
なので鉄分を摂取するには、動物性の食品からの方が効率的なんだそうで。

うつに関して言うと、ミネラルの不足も影響するとか。
カルシウム、マグネシウム、銅、ヨウ素、セレニウム。
血糖値を爆上げしないためには白米より玄米…という話を先日したばかりだが、玄米はミネラルも豊富だという。
家じゃ食わねえなあ、玄米。


葉酸と言えば中学生棺桶!
いや葉酸ちゃう、それは葉蔵や…。